育成就労制度について
- 2024/04/21
1993年に創設された「技能実習」制度に代わり「育成就労」制度が創設されました。「技能実習」制度の目的が、発展途上国に対して技能等の移転により国際貢献であったのに対して「育成就労」制度は“人材確保”と“育成”と明確に人材確保を謳いました。その他にも外国人人材確保の手段として「特定技能」制度があります。「育成就労」制度は「特定技能」制度へ移行することを目的としているため非常にわかりやすい制度設計になっているように思います。ただ制度は受けれやすいものになっていても実際の現場が働く外国人にとってメリットのあるものでなければ何も意味がありません。「技能実習」制度が労働力確保の手段として利用され人権侵害として指摘されたようなことが再び起こってはいけません。受け入れる側は労働環境の改善と生産性の向上、デジタル化をすすめる必要があると思います。近年は韓国と台湾も労働力確保に力を入れており、3ヶ国の国内総生産にはほぼ同額程度で日本の経済的優位性はほぼなくなっていると指摘する専門家もいます。フィリピンでは英語圏での就業希望者が増えており、人材確保が難しくなってきたという話もあります。介護は『人』がいなければ成立しないビジネスモデルです。中長期的な戦略をもって人材確保していく必要があるものと考えます。